新規にプリンターを登録する手順についてまとめる。登録するプリンターはCanon LBP8710。プリンタードライバーは既にインストール済である。
まず、[システム設定]画面を開く。
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図1 システム設定画面 |
システム設定画面から[プリンター]を選択すると図2に示すプリンター設定画面(CUPS設定ツール)が表示される(ちなみにこれは system-config-printer を入力しても表示される)。
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図2 プリンターの設定画面(CUPS設定ツール) |
プリンターを追加するには左上にある[+追加]ボタンをクリックする。ところが、なぜか[+追加]ボタンがグレイアウトしていて選択できない。
【原因判明】
CUPS設定ツールにおいて[+追加]やプリンターの複製、名前の変更、削除などができなかった理由は管理者権限で動いていなかったからだと判明。
管理者権限で動かすにはコマンドで
$ sudo system-config-printer
と、管理者権限でCUPS設定ツールを起動しなければならない。
そこで、メニューバーの[サーバー(S)]をクリックして、図3の画面が出たら[CUPSサーバー]から「/var/run/cups/cups.sock」を選択して(デフォルト)[接続]ボタンをクリックしてCUPSサーバに接続する。ちなみに、[CUPSサーバー]からは「/var/run/cups/cups.sock」以外に「localhost」も選択できるが、どちらでやっても結果は変わらないのではないかと思う。
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図3 CUPSサーバーに接続 |
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図4 プリンター設定画面(CUPS設定ツール) |
元の画面に戻ったら、今度は[+追加]ボタンがアクティブになっているのでクリックする。
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図5 デバイス選択画面 |
図5のデバイス選択画面が出たら、[デバイス]から「LPD/LPRホストまたはプリンター」を選択し、[ホスト名]にプリンターのIPアドレスを、[キュー]に「lp1」と入力して[進む]をクリックする。
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図6 プリンタードライバー選択画面(1) |
図6のプリンタードライバー選択画面(1)が出たら、[データベースからプリンターを選択する]をチェック(デフォルト)して、[製造元]から「Canon」を選択して[進む]をクリックする。
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図7 プリンタードライバー選択画面(2) |
図7のプリンタードライバー選択画面(2)が出たら、[モデル]から「LBP Black and White LISP4」を選択して[進む]をクリックする。
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図8 インストール可能なオプション |
図8の「インストール可能なオプション」を設定する画面が表示されたら、そのまま何もしないで[進む]をクリックする。ここでは、下記に示す何らかのオプションが設定できるようだが、何を選択して良いのかわからないため、何もしないことにする。
- Output Option
- Puncher Unit
- Secure Watermark Function of Device
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図9 プリンターの説明入力画面 |
図9のプリンターの説明を入力する画面が出たら、[プリンター名]には「lp1」を、説明には「Canon LBP 8710(Black and White LIPS4)」を、そして[場所]にはプリンター設置場所を入力して[適用]をクリックする。
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図10 認証画面(1) |
リモートプリンターの追加には管理者アカウントが必要なので、パスワードを入力する。
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図11 認証画面(2) |
もう一度、図11の認証画面が表示されるので、[OK]をクリックする。
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図12 テスト頁印刷画面 |
図12のテスト頁印刷画面が表示されたら[テスト頁の印刷]をクリックする。
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図13 テストページ送信完了通知 |
テストページの印刷状況を確認するために、ブラウザを立ち上げて、アドレスに
http://localhost:631
と入力してCUPSの管理ページを出し、[Printers]→[lp1]と選択すると図14の画面が表示された。
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図14 CUPS管理ページでlp1の状態を確認した画面 |
図14が示すように、[State]に「プリンターには現在到達できません。」というエラーメッセージが表示された。
【CUPSの管理画面を日本語化する】
CUPSのWeb管理画面はブラウザの言語設定を使っている。したがって、Firefoxの[設定]→[言語]→[言語設定]で「日本語 (ja)」を選択する。
※「日本語 (ja)」になっているのにCUPS画面が英語の場合は、一度言語から「日本語 (ja)」を消してからもう一度「日本語 (ja)」を設定するとよい。
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図15 CUPS設定ファイル(設定ファイルの編集) |
CUPS設定ファイル(/rtc/cups/cupsd.conf) に
DefaultLanguage ja
と記述することでも日本語化できる。
【Tips】
- CUPSの再起動
$ sudo service cups restart
- CUPS設定ツールの起動
$ sudo system-config-printer
- Canon Peinter Setup Utility
$ sudo cnsetuputil
- CUPS管理画面(Web)
http://localhost:631
なお、プリンターの設定については
ORCAのドキュメントにも記述があるので、参考にするとよい。ただし、このドキュメントではプリンタードライバーとしてPPDファイルを用いる方法を説明している。
今回のように、メーカー側がドライバーインストールツールを提供している場合は、事前にインストールしておけば、[データベースからプリンターを選択する]を使ってドライバーが選択できる。
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