2018年9月2日日曜日

日医標準レセプトソフト(ORCA)のインストール

日医標準レセプトソフト(ORCA)をORCAのサイトに従ってインストールする。

事前準備(ORCAパッケージダウンロードサイトの設定)

図1 ORCAセンターサーバーのapt-lineパッケージ導入準備
まず、sudo -i コマンドで管理者になり、wgetコマンドでORCAパッケージを認証するための公開鍵を取得してapt-keyへ追加する。
$ sudo -i
# wget -q https://ftp.orca.med.or.jp/pub/ubuntu/archive.key
# apt-key add archive.key
その後、ORCAパッケージのダウンロード元サイトを指定した設定ファイルを/etc/apt/sources.list.dに格納する。
# wget -q -O /etc/apt/sources.list.d/jma-receipt-xenial50.list https://ftp.orca.med.or.jp/pub/ubuntu/jma-receipt-xenial50.list
ORCAパッケージの設定ファイル名は jma-receipt-xenial50.list で、その内容は次のようになっている。
# cat jma-receipt-xenial50.list 
deb     http://ftp.orca.med.or.jp/pub/ubuntu xenial5.0 jma
deb-src http://ftp.orca.med.or.jp/pub/ubuntu xenial5.0 jma
deb     http://ftp.orca.med.or.jp/pub/ubuntu xenial-common jma
deb-src http://ftp.orca.med.or.jp/pub/ubuntu xenial-common jma
続いてアップデート可能なパッケージがあるかチェックして、パッケージリスト( /etc/apt/sources.list)を更新し、その後パッケージを更新する。
# apt-get update
# apt-get dist-upgrade
ここで、dist-upgradeは、
現在のシステムにインストールされているパッケージ更新に加え、追加パッケージのインストールが必要になったらインストールし、逆に要らなくなったパッケージに関しては削除もしてくれて、さらに、カーネルも最新状態にしてくれる(Ubuntu 最新バージョンへのアップグレード)。
というものである。upgradeが、単に現在のシステムにインストールされているパッケージのみ更新するのに対して、dist-upgradeはカーネルも含めて最新状態にしてくれる。
図2 apt-get dist-upgradeでUbuntuを最新状態に更新
OSバージョンを確認すると次のようになっていた。
図3 アップグレード後のOSのバージョン

ORCAサーバーのインストール

ORCAサーバー(jma-receiptパッケージ)をインストールする。

$ sudo apt-get install -y jma-receipt
一度目は「認証されていないパッケージがある」といったエラーメッセージが出て停止した。
図4 インストールエラー
 しかし、2度目に同じコマンドを入力するとインストールが完了した。
図5 インストール完了
ここで、1回目と2回目の間に sudo apt -y update と sudo apt -y upgrade を行った。updateではパッケージは最新状態ということで、upgradeでも何も更新も追加もされなかったが、これが効いたのかもしれない。
あるいは、1度目で警告を出してインストールが停止した場合、2度目のインストールではそのまま警告を出さずにインストールが行われるようになっているのかもしれない。
原因はわからないが、とにかくインストールは終了した。

データベースのセットアップを行う。

$ sudo jma-setup
図6 データベースのセットアップ

ORCAサーバー(jma-receipt)を起動する。

$ sudo service jma-receipt start

ORCA管理者アカウントormasterのパスワードを設定する。

$ sudo -u orca /usr/lib/jma-receipt/bin/passwd_store.sh
パスワードは8文字以上なので、パスワードにはhinfoのパスワードの末尾に1を付けたものを設定した。

ORCAクライアント(panda-client2)をインストールする。

$ sudo apt-get install -y panda-client2
図7 ORCAクライアントのインストール

ORCAの動作テスト

ORCAクライアント(glclient2)を起動する。
図8 ORCAクライアント(glclient2)を検索して起動する
図9 ORCAクライアントのランチャー
図9のランチャー画面が出たらパスワードを入力して[接続]をクリックする。
図10 ORCAクライアントの初期画面
図10に示す初期画面が表示されたらOK。
実際にやってみたとき、図9で[接続]ボタンをクリックしたら「サーバーに接続できない」 というエラーメッセージが出た。そこで、ORCAサーバーを再起動したところ、図10の画面が表示された。

プログラムの更新

図10の画面で[F2 プログラムの更新]ボタンをクリックする。
図11 プログラムの更新
右下の[更新]ボタンをクリックする。
図12 プログラム更新の確認画面
確認画面が表示されたら[OK]ボタンをクリックする。
図13 プログラム更新完了
プログラムの更新が完了したら[戻る]→[終了]をクリックしてORCAクライアントを終了する。

ORCAクライアントのインストール

ORCAのダウンロード・インストールサイトからクライアントソフトをダウンロードしてインストールする。
図14 ORCAのダウンロード・インストールサイト
 図14の画面から「monsiaj (Java版日医標準レセプトソフトクライアント) 5.0.0以降」をクリックする。
図15 ORCAクライアント(monsiaj)ダウンロード画面
 ORCAクライアント(monsiaj)のインストール方法には、Java Web Start版とZIPアーカイブ版の2通りの方法があるが、ここではJava Web Start版を使ってインストールを行う。
図15の右上の「最新版のダウンロード」から「Java Web Start」 をクリックして「stable.jnlp」をダウンロードする。

ORCAクライアントの起動

ダウンロードした「stable.jnlp」をダブルクリックして起動する。
図16 ORCAクライアントの起動
 すると、図17に示す確認画面が表示されるので[実行(R)]をクリックする。
図17 アプリケーション実行確認画面
 ORCAクライアントのログイン画面が出たら、
  • サーバー:http://サーバのIPアドレス:8000/rpc/
  • ユーザ:ormaster
  • パスワード:ormasterのパスワード
を入力して[接続]をクリックする。
図18 ORCAクライアントのログイン画面
 すると、図19に示すようにORCAクライアントの初期画面が現れる。
図19 ORCAクライアントの初期画面


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